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魔性の子

ホラー小説ってくくりです。
ネタバレしまくります。
おまけにこの作品だけでなく、十二国記もネタバレします。
というわけなので追記編集にします。



教育実習にやってきた広瀬は、担当クラスで異質な存在感を放つ少年・高里に出会います。
高里は昔1年間神隠しに遭っていてその期間内の記憶がないそうなのです。
神隠しに遭った高里を気味悪がって周囲は嫌がらせしたりするんですが、限ってケガしたりひどいときは死ぬこともあります。
広瀬が教育実習やってる期間、7人の死者が出ています。
さらに読み進めると3ケタ~4ケタくらいの人間が亡くなっていきます。
負傷者はもっと多いです。
果ては高里を憎む実の家族も全員惨殺されてしまうという。
それでも広瀬は高里の異質な雰囲気の中に隠れた優しさや素直さに惹かれていくのです。
それは広瀬自身も自分は異質だと自覚しているから。
最後に高里は自分は人間ではなく獣であり、だけどこの世界には胎果として生を受けたことを広瀬に告白し自分のいるべき世界とやらに帰っていきます。
異世界に恋焦がれていた広瀬は、自分の唯一の理解者となった高里が離れ自分自身はこの醜く汚れた世界に取り残されてしまうのでした。

はた目これ読んだだけじゃ「は?」「え? えええっ??」ってなるだけのような気がします。
少なくとも十二国記の『影の海 迷宮の岸』読まないと意味があんまり分からないと思います。
私は影の海は昔アニメで観たんですが。

だからこの物語はほかの読者とは少し違った視点で読んでいました。
高里=泰麒のことは何もかも知っているから。
だからこそとても泰麒の置かれている境遇に心を打たれました。
蓬山(十二国世界)の人はまだ優しい人ばかりだったのに、蓬莱(本作の舞台)はみんな冷たいです。
周囲が死ねば死ぬほど泰麒は孤立していく。
同じ胎果の麒麟である延麒・六太はまだ幸せだったように思います。

結果、泰麒が自分の記憶を取り戻して元の世界に帰っていくことができてよかったです。
アニメでは最後どうなったのかあやふやだったので。
『黄昏の岸 暁の天』はアニメ化しなかったもんね。読んでないから今度読もう☆
延王=尚隆が若干出てきたり、サプライズが満載です。わからない人にはわかりませんが。


泰麒はある程度救われたと思うのですが、広瀬は結局現実に打ちひしがれるだけだったように思います。
高里は戴の国の黒麒麟というおエライ身分なのに、広瀬は広瀬。
蓬莱でも異質なのに、十二国の住人ではない。
泰麒も広瀬を連れて行って仙籍に入れてあげたらよかったのに。
鈴ちゃんももともとは蓬莱の住人だったのに、今じゃ仙ですよ。
泰麒をかくまったせいで、広瀬は多くのものを失ったのに何も得られるものはなかった。
泰麒にとってはよかったけど、広瀬にとってはバッドエンドです。


実はこの物語は十二国記第一作『月の影 影の海』よりも前に書かれています。
もうこのころに十二国の世界観を作者は完全に構成してたんですね。
泰麒が戴にもどっていくお話を十二国サイドで書いた『黄昏の岸 暁の天』は『魔性の子』の十年後に発表されています。
作者、こんなに息長いお話なのに作品世界内に矛盾とかないです。素晴らしい!

私は十二国記原作は唯一『図南の翼』を主人公・珠晶と同じ12のときに読みました。
難しくて世界観とか呑み込めなかったんですけど、18のときに再度読んだら新たな発見とかいっぱいできました!
この十二国記は読む年齢で感じ方が違ってくるのではないかと思います。
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板東ひかり

Author:板東ひかり
平成生まれの、作家志望女子のブログです!
このブログは私の自作ドレス・ブックレビュー・ポケモン話の3本柱でやってま~す。
現在大絶賛就活中。
不景気は厳しいです。

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