スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

いのちのはなし 最終話

実習最後の2時間は、生徒の職業訓練の様子を見学していました。
みんな、いつかは社会で立派に働かなければならないので、能力に応じたお仕事をしなければなりません。

古い家具をやすりがけして修繕するチーム、模擬店形式でお店ごっこをするチーム、そして紙をハサミで切って封筒を作るチーム。
今まで一緒にいた子たち以外の、高等部の生徒全員(言うて私立大学のゼミ生よりも少ない感じ)と触れ合いました。
女の子は、紅一点の私に興味あったようで、みんな「実習生女の人だ」と喜んでました(笑)
私は「そうだよ。私、女。よろしくね」と挨拶すると、みんなご丁寧にお辞儀付きで挨拶を返してくれました。
何をどう感じているのか、あくまでも推測することしかできない自分が担当しているクラスと違って、意志の疎通はスムーズでした。
どの子もみんな、ケンカとかせず仲良しでした。

最後のホームルームの挨拶のとき、私はそういうの苦手で言葉が詰まり、やっぱり号泣してしまいました。
いい子たちに出会えたし、でもなかには先行きが不安すぎる子がいてやっぱり不安だったり。
ハンカチずぶ濡れです……。
「泣かないで」と、女の子が寄ってきて肩を抱いてくれましたが止まることはありませんでした。
泣かないでって言われたら、余計に泣いちゃいます。
私のことを一番慕ってくれた少女は、私とはもう二度と会わないってことをあんまり理解はしてなかったようで、いつも通り明るい様子でした。
余計に悲しくなって、最後に抱きしめてしまいました。
「ありがとう。さようなら」
21にもなったいい女が、泣きじゃくってるのを見て一緒にいた先生が「あの子も板東さんと一緒で楽しそうでした。よく一生懸命がんばってくれましたね、ありがとうございます」と労いの言葉をくださいました。
何を考えているのか、どう思っているのか、本当の深いところはよくわからないけど、私を探り当てて手を握る彼女は、私のことを好いてくれてたんだと思います。
嬉しいです。

やる気ない、だるい、早く終われ。
そんなことばっかり考えてた私だったけど、私なりに一生懸命がんばって真剣にみんなに向き合っていました。
人間は嫌い、10代のガキはウザい。
そんなこと、あの子たちに口が裂けても言えません。
素敵な素敵な天使のような子たちでした。だいすき。
残念ながら、あの子たちが生きやすい世の中とはとても言えない現状であります。
私たち大人が、生きられるようにしてあげないと。

生きるって、何をしなくても食料と水と酸素さえあればできるもんだと、私は思っていました。
命について深く考えることもなかったです。
当たり前であることに、私たちは感謝しなければならない。
健康なこと、自分の思いを伝えられること、働けること、勉強できること。
目が見えるからこそ、マリーンがかわいいとかシオンが美人とか、そういうことがわかるんです。
それって、本当に幸福なことだとは思いませんか?

そう考えると、誰かを殺したり、いじめたりできなくなるでしょう?
命って、大事だって。
世の中は不平等かつ理不尽。
それでも一生懸命生きるって、素敵なことだと思います。

自分の中で、大きく何かが変わった2日間でした。
生涯忘れることはないでしょう。
この経験は、いつか出会えるであろう殿方とわが子に話すつもりです。
スポンサーサイト
     

コメント

Secre

     
プロフィール

板東ひかり

Author:板東ひかり
平成生まれの、作家志望女子のブログです!
このブログは私の自作ドレス・ブックレビュー・ポケモン話の3本柱でやってま~す。
現在大絶賛就活中。
不景気は厳しいです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
最新記事
ブロとも一覧
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。